右肩上がりで拡大し続けてきた中国の自動車市場が変調をきたし、ここに来て急速に冷え込んでいる。新車販売台数は7月以降、4カ月連続で前年同月実績を下回っており、通年でもマイナス成長となる可能性が高い。メーカーの業績への影響は大きく、特に中国メーカーは深刻だ。体力が乏しい中堅企業だけでなく、独立系最大手の吉利汽車も不振に悩み始めた。政府は減税措置などの支援策により局面の好転を図ると見られるが効果は未知数で、業界では企業の淘汰は避けられないとの見方も出ている。
【ポイント】
①中国の自動車市場が、ここに来て急速に冷え込んできた。9~10月は異例とも言える「2カ月連続で2ケタのマイナス成長」となった。国内の消費不振の影響が深刻で、通年でもマイナスとなる可能性が強まっている。
②自動車メーカーの業績も低迷している。体力の乏しい中堅の国有メーカーが厳しいほか、民族系最大手の吉利汽車ですら販売不振が鮮明になっている。
③中国政府が進めてきた独自ブランド車の育成は、市場の冷え込みによりペースダウンを強いられる。今後、政府による減税措置などの支援策が予想されるが、本格的な市場の回復につながるのか、効果は未知数だ。
①中国の自動車市場が、ここに来て急速に冷え込んできた。9~10月は異例とも言える「2カ月連続で2ケタのマイナス成長」となった。国内の消費不振の影響が深刻で、通年でもマイナスとなる可能性が強まっている。
②自動車メーカーの業績も低迷している。体力の乏しい中堅の国有メーカーが厳しいほか、民族系最大手の吉利汽車ですら販売不振が鮮明になっている。
③中国政府が進めてきた独自ブランド車の育成は、市場の冷え込みによりペースダウンを強いられる。今後、政府による減税措置などの支援策が予想されるが、本格的な市場の回復につながるのか、効果は未知数だ。
※旧サイト(~2018.8月)の中国・アジア研究、アジア予測、コラムなどの一覧はこちらから
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