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経済百葉箱 第126号

米利上げ打ち止め観測の背景を探る

―中立金利が低下、見方にばらつきも―

小川祥恵、<監修>短期経済予測主査:西岡慎一、総括:宮﨑孝史
   

2018/12/14

▼ポイント▼

  • 米国では、2019年中にも利上げが打ち止めとなるのではないかとの観測が急浮上している。これは、米連邦準備理事会(FRB)の要人発言などから、政策金利が「中立金利」に近く、利上げ余地がそれほどないとの見方が強まっていることによる。
  • 仮に、19年中に打ち止めとなると、政策金利は2%台半ばとなり、5%を超えたリーマン・ショック前の好況期の半分以下にとどまる。これには、中立金利がかつてよりも低下していることが根底にある。中立金利が低位にとどまる背景には、1. 生産性の低下、2. 人口動態の変化、3. 安全資産の需要増などが指摘されている。
  • ただし、中立金利は直接観察できず、推計手法によって水準に大きなばらつきがある。これを反映して米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバー間の中立金利の見方は2.5%~3.5%とかなりの幅があり、利上げが実際に打ち止めとなるかどうかは不確実性が高い。
  • 今後の注目点としてFRBが中立金利を読み間違えるリスクが挙げられる。打ち止めとなる政策金利が真の中立金利よりも乖離している場合には、過剰な緩和や引き締めをもたらし、景気の振幅を強めるリスクがある。

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