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経済百葉箱 第131号

建設業の人手不足、景気腰折れのリスクに

―外国人材受け入れ拡大も決定打にならず―

山田祐太郎、<監修>短期経済予測主査:西岡慎一、総括:宮﨑孝史
   

2019/03/25

▼ポイント▼

    • 政府は20年までに約7兆円の追加的な公共投資を予定している。これは、2018年に相次いだ自然災害やインフラの老朽化への対応を狙いとする。インフラの老朽化には、高度経済成長期にかけて整備された社会資本の多くが、取り替え・補修期に入っていることが背景にある。
    • 公共投資の拡大を巡る問題は、建設業の人手不足だ。建設業の有効求人倍率は5倍に上るうえに、労働者の高齢化が進んでいる。19年4月から実施される外国人労働者の受け入れ拡大も人手不足解消の決定打とはなりにくい。
    • 最近の景況感の悪化や19年10月の消費増税もあって、公共投資が景気下支え役として期待されている。建設業の人手不足が公共投資の進捗に悪影響を及ぼし、景気腰折れにつながるリスクが懸念される。

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