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中国・アジアウォッチ シリーズ企画「北米、飛躍する起業都市」 (第2回)

ベイエリア、サンフランシスコに重心移動

アクセラレーター、差別化競う

上原 正詩
  アジア予測室長兼主任研究員

2019/05/16

 日本経済研究センターではデジタル経済をけん引する米国西海岸の3都市圏(サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル)、さらにカナダのバンクーバーを3月に訪問し、アクセラレーターを中心にエコシステムの実態や地域経済との関係、新しいイノベーションのトレンドを探ってきた。特に米国3都市圏は第4回アジア中期予測「アジア、浮かぶ都市、沈む都市」で、2030年時点の1人当たり名目地域総生産(GRP)で77都市中トップ5に入ると予測された都市である 。本シリーズでは、スタートアップのデーターベース分析と合わせて、北米のスタートアップ都市の秘密をリポートする。本レポートはその第2回。

米国のアクセラレーター企業数分布(左)と投資企業評価額分布(右)

【第2回のポイント】

  1. ベイエリアのスタートアップ生態系の重心が北西に移動しつつある。Yコンビネーター(YC)は本社をシリコンバレーのマウンテンビューからサンフランシスコに移す。ベンチャーキャピタル(VC)大手のアンドリーセン・ホロウィッツ(A16Z)もサンフランシスコ・シフトを検討中だ。
  2. サンフランシスコにはユニコーン企業やスタートアップだけでなく、アクセラレーターも集積している。少数精鋭を掲げたり、バイオなど専門分野に特化したりと差別化を競っている。
  3. 隣接する大学都市バークレーへも起業の波が広がっている。カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)がアクセラレーターを設置し、大学もスタートアップ育成に積極的になっている。

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