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経済百葉箱 第137号

貿易取引の停滞、世界的な生産性低下の恐れ

―自由貿易の枠組み広げる取り組み重要に―

白須光樹、山口修平<監修>短期経済予測主査:西岡慎一、総括:梶田脩斗
   

2019/09/20

▼ポイント▼

        • 世界貿易量は2019年4-6月期に10年ぶりの前年割れに転じた。米中間で高率関税が課されているほか、通商政策を巡る不確実性が高まっており、グローバルな製造業の経済活動が慎重化している。これが世界的な貿易取引の停滞につながっている。
        • これまでの経済成長には自由貿易の拡大がひとつの原動力となった点が指摘されている。貿易が成長力を高める経路として、①生産性が高い産業への特化、②技術の伝播、③研究開発の促進などが実証されている。世界101カ国のデータを使用した推計でも、貿易の拡大は全要素生産性(TFP)を強く押し上げる効果があるとの結果が得られる。
        • 今後は逆の展開が懸念される。仮に、貿易取引の停滞が続くと、主要国のTFPは軒並み押し下げられ、なかでも中国への悪影響は大きいと試算される。わが国でも、TFPが近年低迷しているだけに、自由貿易の枠組みを広げる取り組みの重要性が一段と増している。

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