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経済百葉箱 第138号

中国ハイテク排除、2経路で世界に波及

―調達減はアジアに、販売減は欧米に影響―

黄 盛凱、根本 涼、梶田脩斗 <監修>短期経済予測主査:西岡慎一
   

2019/09/24

▼ポイント▼

        • 米中対立は関税引き上げにとどまらず、ハイテク分野での覇権争いの様相を呈している。米国は国防権限法によって、華為技術(ファーウェイ)をはじめとする中国ハイテク企業への部品供給や米国政府との取引からの排除などの締め付けを強めている。米国企業との取引から排除する規制も検討されている。
        • こうした動きは中国ハイテク産業と世界各国間に存在する2つの経路を遮断する措置である。すなわち、ファーウェイなどは調達と販売の両経路を遮断されており、これがグローバルなサプライチェーンを通じて様々な国や産業に負のショックを及ぼしうる。
        • 国際産業連関表を使った分析によると、中国ハイテク産業の調達減少は、川上産業としてつながりが深い台湾・韓国・日本の生産にダメージを及ぼす。一方、販売減少は川下産業に位置する欧州や北米への影響が大きく、非製造業にも生産減のショックが及ぶ。取引排除の動きが強まると、製造業の不振を非製造業でカバーする現在の世界景気の構図を崩しかねない点に注意を要する。

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