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朝鮮半島リポート (第9回)

東北部の工業都市に見る北朝鮮の地方経済

生活関連で改善も、遅れが目立つ重工業再建

朝鮮半島経済研究会
   

2019/10/03

 北朝鮮が2日、日本海に向けて弾道ミサイルを発射するなど朝鮮半島情勢は予断を許さない状況が続いている。制裁で厳しいと言われている北朝鮮だが、地方の経済事情はどうか。研究会メンバーが訪問した東北部の咸鏡北道(清津市と鏡城郡)の様子をリポートする。

【第9回のポイント】

① 北朝鮮の経済は平壌から離れている咸鏡北道・清津市のような地方都市においても、中心部の再開発や公共交通システム改善など好転の兆しがみられる。

② 工業生産は業種によってバラつきが見られる。人民生活と密接な関係がある軽工業が先行し、基幹産業である鉄鋼などの重工業は復興の速度が比較的遅い。

③ 国際社会の経済制裁の影響もあって港湾の荷動きは鈍く、資材不足で産業基盤や物流インフラなどの整備も遅れている。

④ 政権が掲げる自力更生の成果はある程度認められるものの、経済を本格的な成長に乗せるためには国際社会による経済制裁の緩和と対外関係の改善が必要になる。その点からも、近く開催される米朝の実務者協議の行方が注目される。

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