注目された1~3月期の実質経済成長率は6.8%減となり、2019年の6.1%成長から、四半期ベースで比較可能な統計では初のマイナスに転落した。経済紙、第一財経日報が直近でまとめたエコノミスト予想は6.48%減で、ほぼ予想通りの落ち込み幅に。景況感の改善から一部では3月に経済が正常化し1~3月期はプラス成長を維持するとの予測もあったが、実際は3月になっても消費や投資の大幅な落ち込みが続き、工場などの操業再開は進んだものの、経済が回復するには、ほど遠い状況となった。政府は金融緩和や減税措置を軸にテコ入れに取り組んでいるが、いつ、財政出動など本格的な景気刺激策を打ち出すのか。政策を決める全国人民代表大会の開催時期が注目される。
概要
- 実質経済成長率 :1~3月期は6.8%減、初のマイナス成長
- 固定資産投資と不動産開発投資 :民間投資の落ち込み目立つ
- 輸出入 :3月はマイナス幅が縮小
- 工業生産 :マイナス幅が大きく縮小~操業再開で
- PMI :50台に戻るも本格回復はまだ
- 社会消費品小売総額 :消費戻らず、飲食は大幅減続く
- 消費者・卸売物価指数 :CPI上昇率、ガソリン代下落でやや低下
- 新築住宅価格動向 :「上昇」都市が増加~3カ月ぶり
☆トピックス :新車販売、3月も大幅減少続く~政府、テコ入れに懸命
:2020年の成長率は2.87%~中国のエコノミスト調
☆主要経済統計:バックデータ
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