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朝鮮半島リポート (第16回)

経済、軍事の両面で新方針の具体化に着手

金正恩委員長が公的活動で内外にシグナル

朝鮮半島経済研究会
   

2020/05/27

 新型コロナの影響が世界に広がる中、北朝鮮の金正恩委員長が経済、軍事の両面で新たな動きを見せ始めた。公式活動が途絶えて同氏の重篤説が広がっていた今月初めに肥料工場の視察で世界の耳目を集めたのに続き、24日には軍事分野の重要会議を主宰したことを公表し、核抑止力の強化を打ち出した。自力更生で国際社会の経済制裁に立ち向かう新方針「正面突破戦」の具体化に動き出したことを内外に示した格好だ。新型コロナへの対応で後ろ盾の中国との関係強化も進めており、停滞している米国との非核化交渉が一段と複雑になる可能性がある。

【第16回のポイント】

① 北朝鮮の金正恩委員長が公的な活動を絞り込む中で、経済、軍事の両面で新たな動きを見せ始めた。

② 5月24日に報じた党中央軍事委員会拡大会議で「核抑止力の強化」を打ち出し、核ミサイル開発に注力する意思を改めて示した。

③ 5月2日の順川リン酸肥料工場の完工式への出席報道では久々の登場で米国はじめ国際社会の関心を集め、国内向けには経済建設を中心とする「正面突破戦の本格稼働」をアピールした。

④ 国内で自力更生を訴えながら、背後では新型コロナ対応を糸口に、後ろ盾である中国との関係強化も進めている。米中対立も利用しながら新方針の具体化を進め、膠着状態にある対米交渉再開の機をうかがう構えのようだ。

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