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中国・アジアウォッチ シリーズ企画「コロナ後のイノベーション動向」 (8)

フィンテック系、米中印に巨大決済企業

―新興ネット銀行や仮想通貨などに資金流入

上原 正詩
  主任研究員

2020/06/22

 「フィンテック」分野のスタートアップの企業数は167社で、12の産業分類中でソフト、ヘルスに次いで3位。評価額合計は4630億ドルとソフトを抜いて1位だった。評価額100億ドル以上のデカコーンが6社もある。デカコーンには米中印の決済サービスの企業があり、螞蟻金融服務集団(アント・フィナンシャル)は評価額合計で中国フィンテック企業の7割を占める巨人。米国は決済ゲートウェイのストライプがコロナ禍の中、新たな資金を調達。インドではQRコード決済のペイティーエムがほかのインド企業を引き離す。欧米ではスマホを中心とした新興ネット銀行「チャレンジャーバンク」や「ネオバンク」が生れ、既存の金融機関を脅かす。さらにブロックチェーン(分散型台帳)技術を使った仮想通貨関連スタートアップにもVCの資金が集まっている。今後の金融ビジネスの地殻変動が予想される。

【ポイント】

  1. フィンテック系は評価額合計で12産業分野の中でトップ。デカコーン企業が6社も存在し、特に決済ビジネスで巨大な企業が米中印にある。
  2. 中国企業は企業数では米国に差をつけられているが、評価額合計で米国を逆転。その7割を決済サービスの螞蟻金融服務集団(アント・フィナンシャル)が占める。
  3. コロナ禍でネット上の決済ビジネスには追い風が吹いており、米国では米ストライプが新たな資金調達に成功。米国はストライプを筆頭に幅広いフィンテック企業が存在する。
  4. 欧米ではスマホを中心とした新興ネット銀行が生れ、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を使った仮想通貨関連スタートアップにも資金が集まっている。

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