一覧へ戻る
中国・アジアウォッチ シリーズ企画「コロナ後のイノベーション動向」 (9)

電子商取引系、新興国で地場サイト成長

―フリーマーケット、中古車など特殊市場も浮上

上原 正詩
  アジア予測室長兼主任研究員

2020/06/23

 「電子商取引」分野のスタートアップは12の産業分類中では企業数で6位、評価額合計では7位。評価額では米中が肩を並べるが、米中以外の国の比率もスタートアップ全体に比べると高くなっている。それぞれの国を地盤とするローカルな電子商取引サイトが成長している。不要な品物を個人間で売買するフリーマーケット・アプリや、中古車など特定の商品に特化したサイトなども各国で生まれてきている。アマゾン・ドット・コムなどグローバル企業が進出していない空白地帯で特にそうした傾向が見られる。個人所有の不用品を売買するフリーマーケット・アプリや、中古車など大型商品のネット売買仲介といった特殊商品を扱うスタートアップも浮上している。電子商取引はネットビジネスの原点のような存在で、アマゾンや阿里巴巴集団(アリババ集団)などの先行企業が市場を占有しつつあるイメージだが、ニッチ市場を足掛かりに新興勢力も台頭している。

【ポイント】

  1. 電子商取引系は米中のスタートアップが評価額合計で肩を並べるが、それ以外の国の比率も高い。韓国クーパンやインドネシアのトコペディアなど、アマゾン・ドット・コムの空白地帯で地場の電子商取引サイトが成長している。
  2. 不要になった品物を個人間で売買するのを仲介するフリーマーケット・アプリも各地で生まれている。米オファーアップ、リトアニアのビンテッドなどだ。
  3. 中古車など特定の商品に特化した電子商取引サイトにも資金が流れてる。米国ではスニーカーの個人間売買サイトなどが注目されている。