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朝鮮半島リポート (第18回)

軽工業品に注力も、低迷続く北朝鮮の貿易

韓国側分析、19年も制裁強化前の半分水準

朝鮮半島経済研究会
   

2020/08/03

 開城工業団地にある南北連絡事務所を爆破するなど、南北関係や対米関係で強硬姿勢を強めている北朝鮮。背景には経済問題があるとされ、2017年に強化された国連の経済制裁などで北朝鮮の対外経済関係は厳しい状況が続いている。本リポートでは韓国の大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が発表した「2019年度北朝鮮の対外貿易の動向」報告書の内容を紹介しながら、北朝鮮の貿易動向について分析する。

【第18回のポイント】

① KOTRAの調査によると、2019年の北朝鮮の貿易額は14.1%増の32.4億ドルとなり 16年以来3年ぶりに増加に転じた。ただし2017年の国連制裁強化前の半分の水準にとどまった。

② 輸出は前年比14.4%増の2.8億ドル、輸入は前年比14.1%増の29.7億ドルで、貿易赤字は26.9億ドルとさらに悪化した。

③ 中国との貿易は前年比13.6%増の30.9億ドルであった。北朝鮮の貿易総額に占める割合は95.4%で依然として高い貿易依存度を示した。

④ 貿易額増加は、国連制裁決議の影響を受けない時計部品やかつらなどの軽工業品輸出、人造繊維や穀物の輸入の増加によるものである。

⑤ 今年に入ってからは新型コロナウイルスの影響で対中貿易が再び減少に転じており、北朝鮮の対外貿易はしばらく厳しい状況が続くとみられる。

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