8月の主要統計は大雨・洪水などの影響から低調だった7月に比べ、多くがプラス基調となった。輸出が9.5%増と10%近い伸び率となったほか、工業生産の伸びは5.6%と、新型コロナウイルスの感染が始まる前の1年前の水準にほぼ戻ってきた。民間投資も徐々に力強さを取り戻している。7~9月の実質経済成長率は投資と輸出の貢献により、4~6月期に続いて、プラス成長を維持できそう。消費も新車販売が牽引して今年初めてプラスに転じた。新車以外は依然としてマイナスとなっており、回復のペースはなお緩やかだ。全国の都市部の調査失業率は前月より0.1ポイント下がって5.6%になった。
概要
- 固定資産投資と不動産開発:民間投資が徐々に回復
- 輸出入 :輸出の伸び加速、3カ月連続のプラス
- 工業生産 :伸び率の回復続く~ロボット、スマホ好調
- PMI :景況感、小型企業は依然厳しい
- 社会消費品小売総額 :今年に入って初めてプラスに
- 消費者・卸売物価指数 :物価上昇鈍い、サービスはマイナス
- 新車販売台数:4カ月連続の2ケタ増、EVも伸びる
- 外貨準備高 :5カ月連続の増加、4年ぶりの高水準に
☆トピックス :中国の研究開発費、4年連続の2ケタ増で2兆元を突破
:投資依存の景気刺激策から脱却を~中国政協常務委員が提言
☆主要経済統計:バックデータ
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