2021年は一段の経済回復が期待される中国だが、そのスタートである1月の統計は明るい材料が少なかった。消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比0.3%のマイナスと2カ月ぶりに下落に転じた。昨年末から局所的に新型コロナウイルスの新規感染例が報告されており、春節休みを前に消費の回復力が鈍った可能性がある。製造業購買担当者景気指数(PMI)も前月より0.6ポイント悪化した。春節前後の統計は変動が大きく、1~2月を合算してみないと趨勢は判明しにくいが、先行きは決して楽観できない。
概要
- 消費者・卸売物価指数 :CPIが再びマイナスに、消費力の弱さ映す
- PMI :景況感にやや陰りも~2カ月連続で低下
- 失業率 :2020年は平均5.6%
- 新車販売台数 :営業日数長く29.5%の大幅増
- 新築住宅価格動向 :2カ月連続で値上がり都市増加
- 外貨準備高 :7カ月連続で前年実績上回る
- 香港の実質経済成長率 :20年は過去最悪のマイナス成長
- 台湾の実質経済成長率 :20年の成長率、中国本土超す2.98%
☆トピックス :春節商戦、まずまずの盛り上がりか~モノ消費は20%
財政収入が2ケタ増、土地使用権の売却収入は伸びず~21年
22年の主要統計発表日程
☆主要経済統計 :バックデータ※1月分は一部の経済指標の発表がありませんでした。
※旧サイト(~2018.8月)の中国・アジア研究、アジア予測、コラムなどの一覧はこちらから
キーワード
バックナンバー
- 2023/09/15
-
住宅価格の下落止まらず、輸出のマイナス続く
- 2023/08/15
-
景気減速、鮮明に 輸出・消費・投資とも振るわず
- 2023/07/18
-
4~6月成長率は6.3%にとどまる
- 2023/06/15
-
景気回復、足取り重く~投資、輸出とも減速
- 2023/05/16
-
昨年の反動、消費が大幅増に