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中国・アジアウォッチ

コロナ対応の非接触体温計、主役は中国製

――搭載半導体も中国産、高まる技術の対中依存

山田 周平
  日本経済新聞編集局アジアテック担当部長 兼 研究員

2021/02/25

 新型コロナウイルス流行の長期化に伴い、日本でもオフィスビルや飲食店への入場時に検温を行うことが定着してきた。そこで使われる非接触型の体温計は中国を中心とした海外メーカー製が大半を占めている。体温計を分解して中身を分析したところ、搭載半導体は中国製が増えていることがわかった。コロナ禍の現場では技術の対中依存が高まっている。

日本で利用されている非接触型の体温計

【ポイント】

  1. 日本では非接触型の体温計が新型コロナウイルス対策として急速に普及している。量販店などで売れ筋商品を調べると、中国を中心とする海外メーカー製が大半を占めており、日本メーカー製を探し出すのは難しいほどだ。
  2. 中国メーカー製の非接触体温計を分解・分析したところ、使用されている半導体・部品は中国製が増えていることがわかった。半導体の回路設計に使う知的財産(IP)も中国製で、半導体の国産化を推進する中国当局・産業界の意思が体温計からうかがわれた。
  3. 韓国メーカー製の体温計を分解しても、日本製の半導体・部品は見つからなかった。国民をコロナ禍から守る基本的な技術でも、日本は中国を中心とした海外への依存が高まっているのが現実だ。

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