中国の第2四半期(4~6月)の実質経済成長率は前年同期比で7.9%。新型コロナウイルスの感染被害によるマイナス効果の反動が薄れ、第1四半期に比べて10.4ポイントも低い伸びとなった。有力ニュースサイト、財新網の事前のエコノミスト予想の平均値は8.1%の予想で、それも下回った。ただ、前期比では1.3%と、1~3月の0.6%より加速した。年率換算すると5.3%成長程度となる。輸出額が過去最高となるなど、引き続き好調だったうえ、新型コロナの局所的な感染に伴う年初の移動制限が緩和されたことなどが要因。足元は資源高による企業収益の悪化や半導体、電力の不足が懸念材料。7月以降は減産に追い込まれた自動車などがどこまで回復し、成長率の向上に寄与するかが注目される。
概要
- 実質経済成長率 :1~6月期の成長率は12.7%
- 固定資産投資と不動産開発投資 :不動産の伸び鈍り低調続く
- 輸出入 :4~6月の輸出、過去最高の8092億ドル
- 工業生産 :自動車減産でやや低い伸び
- PMI :3カ月連続で低下~「生産」が悪化
- 社会消費品小売総額 :消費の回復、なお勢い弱い
- 消費者・卸売物価指数 :PPIが高止まり、8.8%の上昇
- 新築住宅価格動向 :「下落」した都市が増加
☆トピックス :中国の新車販売、6月は落ち込み12%減に
: 中国共産党、党勢拡大が続く~党員数は9500万人超す
☆主要経済統計:バックデータ
※旧サイト(~2018.8月)の中国・アジア研究、アジア予測、コラムなどの一覧はこちらから
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