半導体不足で減産を余儀なくされている中国の自動車業界。新車販売台数の伸びにも急ブレーキがかかっているが、電気自動車(EV)などの新エネルギー車は好調だ。一時は低迷していた新エネ車は政府の販売支援策などを追い風に息を吹き返した形だが、ここに来て、急速な販売拡大に車載電池の供給が追い付かなくなる懸念が強まってきた。
【ポイント】
- 中国の自動車業界は半導体不足に悩み、単月ベースの新車販売台数は5~6月で前年実績割れに転落したが、電気自動車(EV)などの新エネルギー車だけは好調で100%を超える成長を続けている。
- 急拡大する新エネ車市場だが、車載電池が不足する懸念が強まってきた。販売増に電池の供給が追い付かなくなりつつあり、完成車メーカーはあの手この手で電池確保に懸命になっている。
- 国内の電池メーカーは増産投資の計画を相次ぎ打ち出し始めたが、生産が軌道に乗るには時間がかかる。中国の電池不足は当面、解消は難しく、海外のEVメーカーにも影響が広がる恐れがある。
◆関連レポート◆
・【中国・アジアウォッチ】 中国の大学入試「高考」、日本語がブームに――英語より有利? アニメ好きも動機 (2021/06/25)
・【中国・アジアウォッチ】 中国の大学入試「高考」、日本語がブームに――英語より有利? アニメ好きも動機 (2021/06/25)
キーワード
バックナンバー
- 2023/05/08
-
起業人脈に見る生成AI勢力図
- 2023/04/04
-
中国との高速鉄道で変貌するラオス
- 2023/03/28
-
東アジアのリスクと経済安保
- 2023/03/22
-
マレーシア経済、高成長の22年から減速へ
- 2023/03/15
-
インドネシア経済、23年は消費が下支え