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中国統計 統計で見る中国経済 (10月)

消費低調 資源高とコロナ再発が圧力

――PPIの高騰、不動産価格の下落続く

湯浅 健司
  首席研究員兼中国研究室長

2021/11/16

10月は多くの統計が冴えない数字となった。資源高の影響が月を追うごとに顕著になり、卸売物価指数(PPI)の上昇率は前年同月比13.5%と前月より2.8ポイントも拡大。石炭や鉄鋼や化学繊維などの素材価格も上がり、消費者物価も野菜やガソリンの値上げが目立った。社会消費品小売総額も伸びたが、燃料高の影響を除くと、全国各地での新型コロナウイルスの感染再発もあって飲食などは低調なまま。住宅価格の下落も続く。政府は景気刺激のための公共投資の積み増しには慎重な姿勢だ。輸出が引き続き好調なのが唯一の明るい材料だが、東南アジアなどではコロナ禍から脱却して生産再開が本格化しつつあり、代替需要による中国からの輸出増には限界もある。年末にかけて経済成長の再加速は難しい情勢だ。 

概要

  1. 固定資産投資と不動産開発  :投資の伸び率、一段と減速
  2. 輸出入  :輸出の拡大続く、27.1%増に
  3. 工業生産  :前月の伸びをわずかに上回る
  4. PMI  :景況感、7カ月連続で悪化
  5. 社会消費品小売総額  :燃料高で伸び率が上昇
  6. 消費者・卸売物価指数  :PPIの高騰続く、13.5%の上昇
  7. 新車販売台数  :マイナス幅が縮小、回復の兆し
  8. 新築住宅価格動向  :「下落」した都市数が大きく増加

☆トピックス  :中国の研究開発費、5年連続の2ケタ増で2.5兆元に迫る
        香港、台湾、7~9月期の成長率はやや減速
        

☆主要経済統計  :バックデータ

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