要 旨
1982年度から2006年度までの実質GDP成長率の予測値と実績値を使い、景気が経済予測誤差に大きな影響を与えることを明らかにした。次年度予測の予測期間すべてが景気拡大期であれば、約1%実質GDP成長率を過小に予測し、予測期間すべてが景気後退期であれば2%程度過大に予測していたことがわかった。景気の転換点が予測できれば、予測精度は飛躍的に上昇することを意味する。
また、予測時点で使用できる景気指標が予測誤差に与える影響を調べると、耐久消費財出荷指数などいくつかの指標が有意に予測誤差に影響を与えており、予測行動が合理的でないことがわかった。
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