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Discussion Paper Discussion Paper 089 (2004.01)

[No.089] 郵政民営化後の姿と雇用問題

白石小百合/副主任研究員
   
白石賢/内閣府経済社会総合研究所主任研究官
   

2004/01/01

要 旨

 平成19年に向けて郵政民営化を行うことについて、現在、経済財政諮問会議において議論が行われ、2004年春に中間的な方向性を決め、秋には具体策が決定される。本稿では郵政民営化に向けた考え方とそれにともなう雇用の問題について、民間企業との比較を踏まえ検討を行ったものである。
 そのために、まず、現在行なわれている三事業ごとの職員配置を公表資料の断片情報から推定した。その上で、郵政公社が民営化された場合の民間事業者との競争を考えて、①郵便は集配業務をユニバーサル・サービスとして維持するがその他については見直しを行なう、②郵貯・為替業務は、都道府県ごとの地銀上位二行並みのサービス(郵便局数)は維持した上で、地域金融機関としての役割を果たすような機能(融資業務やセカンダリー・マーケットでの投資)への参入も考える、③簡保は、郵便、郵貯・為替の局のあり方に応じて業務体制の見直し、職員のエージェント化などを進めるのが望ましい――と考えた(具体的なイメージは本文中の図を参照)。
 推定した職員配置を基準に、民営化にあたって以上の業務見直しを行なうと、現在の約28万人の郵政公社職員のうち約8万人程度の職員の雇用対策が必要だと推定される。この削減規模は、国鉄の民営化の際の、職員約27万6000人のうち適正要員数約18万3000人、余剰人員約9万3000人にほぼ匹敵する数値である。