中国の第4四半期(10~12月)の実質経済成長率は前年同期比で4.0%と前の期(7~9月)より0.9ポイント低くなった。ニュースサイト、財新網による事前のエコノミスト予想(3.7%)は上回ったが、6四半期ぶりの低い伸びだ。足元の中国経済は消費が一段と低迷しているうえ、公共投資も盛り上がらず、輸出頼みの構図となっている。 2021年通年の成長率は8.1%。2011年以来の高い伸びだが、新型コロナウイルスの影響で減速した20年の反動であり、20、21年の平均値の対19年比の伸び率は5.1%と、5%割れ寸前の水準だった。22年の中国経済は反動も薄れるため、5%成長を維持できるかがポイントとなりそうだ。 2021年末時の総人口は14億1300万人で、前年末から48万人増えた。21年の出生人口は1062万人、普通出生率は0.752%と建国以来、最低だった。
概要
- 実質経済成長率 :10~12月期、前期比ではやや加速
- 固定資産投資と不動産開発投資 :投資盛り上がらず、4.9%の伸び
- 輸出入 :21年の貿易黒字、過去最大に
- 工業生産 :3カ月連続で前月の伸びを上回る
- PMI :景況感、2カ月連続で50超え
- 社会消費品小売総額 :消費の低迷が一段と色濃く
- 消費者・卸売物価指数 :PPI、通年は8.1%と高い伸びく
- 新築住宅価格動向(前月比) :全体の7割は依然として下落
☆トピックス :中国の2021年の新車販売、4年ぶりにプラスに~EVがけん引
:2021年の映画収入、コロナ前に戻らず
☆主要経済統計:バックデータ
※旧サイト(~2018.8月)の中国・アジア研究、アジア予測、コラムなどの一覧はこちらから
キーワード
バックナンバー
- 2023/09/15
-
住宅価格の下落止まらず、輸出のマイナス続く
- 2023/08/15
-
景気減速、鮮明に 輸出・消費・投資とも振るわず
- 2023/07/18
-
4~6月成長率は6.3%にとどまる
- 2023/06/15
-
景気回復、足取り重く~投資、輸出とも減速
- 2023/05/16
-
昨年の反動、消費が大幅増に