2022年の景気を占う1~2月の主要統計は低調な数字が多く、経済の回復力は依然として弱い。工業生産が7.5%と7カ月ぶりの高い伸びとなったのは明るい材料だが、小売総額は低調なまま。不動産投資の減速も続いている。経済のけん引役である輸出は5カ月連続で前月の伸び率を下回り、2020年10月以来の低さとなったのも気がかりだ。政府は22年の成長率目標を「5.5%前後」に定めた。目標達成には消費の回復と輸出の拡大維持が必要だが、新型コロナの感染拡大やウクライナ情勢の悪化など不安定要因が多く、目標達成は容易ではなさそう。公共投資の拡大など政府のテコ入れ策が注目される 。
概要
- 固定資産投資と不動産開発 :投資の回復力弱く、不動産の減速続く
- 輸出入 :輸出の伸びが鈍化、16.3%
- 工業生産 :7カ月ぶりの高い伸びく
- PMI :景況感、2カ月ぶりに改善
- 社会消費品小売総額 :消費は低調、ネット販売も減速
- 消費者・卸売物価指数 : PPIが緩やかに上昇率低下
- 新車販売台数 :春節休みの反動で大幅増
- 外貨準備高 :2カ月連続で前月より減少
☆トピックス :中国、高所得国の仲間入り迫る~21年統計公報
☆主要経済統計 :バックデータ
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