4月の主要統計は多くがマイナスに転落した。3月下旬に上海市で始まった新型コロナウイルスの感染拡大に伴う都市封鎖の影響は顕著で、周辺地域を含めた工場の操業停止から工業生産の伸びが2年ぶりに減少。社会消費品小売総額も自動車販売や飲食業の不振を受けて前月よりマイナス幅が大きく拡大した。経済成長のけん引役となってきた輸出も物流の混乱を受け、3.9%増と低い伸びに止まっている。 経済の減速を受け、失業率も上昇した。主要31都市の調査失業率は6.7%とここ数年では最も高い水準になった。「ゼロコロナ」規制が継続されれば、4~6月の経済成長率は大きく低下するのは避けられない情勢だ 。
概要
- 固定資産投資と不動産開発 :投資の減速続く、不動産はマイナスに
- 輸出入 :輸出の伸びが急減速、3.9%
- 工業生産 :2年ぶりのマイナスに転落
- PMI :景況感、2カ月連続の50割れ
- 社会消費品小売総額 :消費不振が深刻、ネット販売も低調
- 消費者・卸売物価指数 :CPIが緩やかに上昇、生鮮食品が高騰
- 新車販売台数 :2年2カ月ぶりの低水準、前年比で半減
- 調査失業率 :6カ月連続で上昇、若年層厳しい
☆トピックス :香港GDP、1~3月はマイナス4.0%成長 台湾は3.06%
☆主要経済統計 :バックデータ
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