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中国・アジアウォッチ

習近平氏、異例の3期目始動~党大会が閉幕

――新味欠く成長戦略、側近政治のリスク懸念

湯浅 健司
  首席研究員兼中国研究室長

2022/10/24

 北京市で開かれていた第20回中国共産党大会が10月22日閉幕した。23日には第20期中央委員会第1回全体会議が行われ、一連の会議で習近平党総書記(国家主席)の続投や最高指導部を構成する政治局常務委員らの顔ぶれが決まった。党大会では習氏の権威をより高め政権基盤を強固にするための議論がなされたが、国家の新たな成長目標などは打ち出されず新鮮味に欠ける内容となった。足元の経済は減速感が強まっており、異例の長期政権が国民に明るい未来像を示すのは容易でない。当面は山積する目先の課題への対応に追われることとなりそうだ。

中国共産党常務委員の新しい顔ぶれ

【ポイント】

  1. 中国で共産党大会が閉幕した。習近平総書記(国家主席)は異例の3期目入りを決めるとともにライバルの李克強首相を引退に追い込み、指導部の大半を側近で固めることにも成功。長期政権への基盤を一段と強固にした。
  2. 習政権の今後は、これまでの10年よりも、より難しい問題が山積する。大会では「2035年に1人当たりGDPを中等先進国並みにする」との目標を確認したが、現在の経済動向が続けば達成は容易でない。
  3. 習氏の権力が巨大化すればするほど、周囲は思い切った意見を出しづらくなり「側近政治」がはびこる。国内外の情勢が複雑化する中、トップの舵取りを巧みに調整できるような人材が現れるかどうか、注目される。

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※本リポートに連動して、当センターの会員向けに、10月16日に習近平総書記が演説した政府活動報告全文の日本語訳を掲載しております。ご参照ください。
※旧サイト(~2018.8月)の中国・アジア研究、アジア予測、コラムなどの一覧はこちらから

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