昨年12月にゼロコロナ政策を解除した中国では、減速していた経済成長の回復が期待されているが、1月の統計にその兆候が表れた。製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と前月より3.1ポイントも改善し、4カ月ぶりに景況判断の節目である50も超えた。非製造業の景況感も良いことから、総合PMIは52.9と昨年7月以来の高い数値となった。消費の穏やかな回復を反映して消費者物価指数もわずかに上昇した。ただ、1月下旬の春節に伴う大型連休期間中の国内の観光収入はコロナ禍以前の水準には戻っておらず、景気の本格回復にもなお時間がかかりそう。一方、台湾の昨年10~12月期の実質経済成長率は中国向けの輸出不振などから前年同期比で0.86%減と6年ぶりのマイナス成長に転落した。
概要
- 消費者・卸売物価指数 :CPIはわずかに上昇
- PMI :景況感、4カ月ぶりに改善
- 失業率 :2022年の全国平均は5.6%
- 新車販売台数 :3カ月連続の前年実績割れ
- 外貨準備高 :4カ月連続で前月を上回る
- 香港の実質経済成長率 :22年はマイナス成長に転落
- 台湾の実質経済成長率 :22年の成長率、6年ぶりの低い伸び
☆トピックス :春節商戦、にぎわい取り戻す~コロナ禍前の水準には達せず
23年の主要統計発表日程
☆主要経済統計 :バックデータ※1月分は一部の経済指標の発表がありませんでした。
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