一覧へ戻る
[No.157] 株価・物価を動かす経済ニュース指標
Discussion Paper Discussion Paper 157
(2023.02)
[No.157] 株価・物価を動かす経済ニュース指標
―日経・UTEcon日次景気指数による分析―
2023/02/22
<<要旨>>
本稿は東京大学エコノミックコンサルティング株式会社(以下、UTEcon)が日本経済新聞の記事データをもとに開発した経済ニュース指標「日経・UTEcon日次景気指数」(以下、日次景気指数)に関して、株価指数や消費者物価指数(CPI)に与える影響を定量的に分析したものである。主要な結果は次のとおり。- 当日の日次景気指数は株価指数の変動に有意に影響を与える。また、日次景気指数は過去の株価の変動に影響を受けるため、両者の間には循環的な関係が存在する。
- 日次景気指数は、株価の上昇時よりも下落時に大きく作用する。換言すると、株価は良いニュースよりも悪いニュースに対してより大きく反応して動く非対称性の存在が示唆される。
- 時変係数ベクトル自己回帰(TVP-VAR)モデルに基づくインパルス反応によると日次景気指数は選定した経済環境が異なる4つのいずれの時点においても、概ね数カ月のラグを伴い、コアCPIを有意に押し上げる効果が計測された。
キーワード:オルタナティブデータ、日経・UTEcon日次景気指数、ニュース理論、分位点回帰、時変係数ベクトル自己回帰(TVP-VAR)モデル
バックナンバー
- 2023/02/22
-
[No.157] 株価・物価を動かす経済ニュース指標
―日経・UTEcon日次景気指数による分析― - 2022/12/29
-
[No.156] 平均的な外出のコロナ感染リスクは限定的
- 2022/09/21
-
[No.155] QQE下における日本銀行のETF買い入れ
- 2022/05/30
-
[No.154] ESG Management and Credit Risk Premia: Evidence from Credit Default Swaps for Japan’s Major Companies
- 2021/08/24
-
[No.153] Comparing the Earned Income Tax Credit and Universal Basic Income in a Heterogeneous Agent Model