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データサイエンス研究 リサーチペーパー

労働者の転職要因の分析

―自己啓発は転職確率を高めるのか―

遠藤優太、河原木翔太、北尾哲也、熊澤知喜、日比規雄
   
監修:渡辺 安虎
  特任研究員/東京大学教授
田原 健吾
  データサイエンス研究室長兼主任研究員

2023/03/22

政府が新たなスキルの獲得と成長分野への円滑な労働移動を同時に進める観点から、個人のリスキリング(学び直し)に対する支援を強化する方針を打ち出すなど、転職、自己啓発に対する関心が高まっている。慶應義塾大学パネルデータ設計・解析センターによる「日本家計パネル調査(JHPS/KHPS)」の個票データを用いて、労働者の転職行動に影響する要因と、中でも自己啓発が転職確率に与える影響を分析した。

<ポイント>

  • まず労働者の属性や就業に関する情報で翌年の転職の有無を説明するロジスティック回帰分析を行った結果、賃金・貯蓄額や、自己啓発の学習時間、副業の有無、勤務先企業の従業員規模などが転職の有無に統計的に有意に相関することが分かった。
  • さらに逆確率重み付け法を用いて、自己啓発が転職確率に与える影響を推計した。その結果、自己啓発は転職の可能性を約1.2%ポイント(ベースラインの転職確率は約2.5%)、つまり転職確率を約48%高めることが明らかとなった。

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