マレーシアは2022年にパンデミックからの強い回復を遂げ、経済成長率が東南アジア主要国のなかで最も高かった。米中対立でサプライチェーンを見直す動きが進むなか、電子・電気製品産業の拠点としても世界から注目が集まる。今後の経済をどう見るか、現地のエコノミストらに聞いた。
【ポイント】
- マレーシアの2022年の経済成長率は8.7%と、東南アジア主要国のなかで最高だった。2000年以来の力強い伸び率となったが、23年以降の経済をどう見るか。現地のエコノミストらに聞いた。
- 23年にはパンデミックの経済対策や資源高など、22年に経済成長を押し上げた特殊要因が正常化に向かう。成長率は4%程度まで減速する見通しが強い。
- 長期的な成長に向けては、多民族国家特有の問題や資源偏重、外国からの安い労働力への依存など構造的な課題が根深い。米中対立によるサプライチェーン分散化の動きで海外企業の投資がマレーシアに向かっており、製造業に長期的な恩恵が見込めるとする指摘もあった。
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