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日本経済研究センターは日本企業のアジアに対する強い関心にお応えするため、「アジア経済予測(短期)」を年2回(1月、7月前後)、ホームページ上で発表しています。対象国は中国およびタイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアのASEAN4カ国です。GDPを中心にした各種指標を通じて各国経済の現況や短期見通しを紹介するとともに、注目すべきトピックスもグラフを使って分かりやすく解説します。みなさまのビジネスの参考となれば幸いです。また、今秋にはアジア経済の中期予測も報告書として発刊の予定です。

第3回アジア経済短期予測:中国・ASEAN4(15年10-12月期〜18年1-3月期)

アジアに債務の重荷、中国6%台前半に減速

中国およびアセアン4カ国(タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン)の合計5カ国を対象にした「アジア経済短期予測」を発表しました。

【中国・ASEAN4の現況と見通し】
 中国経済への不安から2016年の株式・為替市場は波乱のスタートとなった。同国は過剰な設備・債務を圧縮する局面が今後数年は続き、16年、17年の成長率は6%台前半で推移する見通し。
 ASEAN 主要4 カ国は政府のインフラ投資や堅調な国内消費が下支えするが、中国減速の影響を受け、横ばい程度の成長率にとどまる。マレーシアは原油安、タイは民間債務増が足を引っ張る可能性がある。


 中国は経済減速の動きが一層鮮明になる。過剰な設備・債務が重荷となり、投資の伸びが鈍化するほか、15年にあった金融業の成長率押し上げ効果も剥落することから、16年の成長率は6.4%に鈍化する。17年はさらに減速し、6.1%になると見込む。

 インドネシアはGDPの6割近くを占める民間消費が堅調。政府の外資誘致策、インフラ投資の加速に期待がかかる。中国向けなど輸出が鈍化したが、ルピア安が進み今後改善する。

 軍事政権下のタイ経済は公共投資が牽引役に。しかし家計債務が消費回復の重荷に。中国減速などで輸出が伸び悩んだが、バーツ安を受けて今後は緩やかに回復へ。

 マレーシアは資源安を背景に、周辺国よりも急速に通貨安が進展。交易条件は悪化し、財政や企業収益の重荷に。政府や家計の債務の多さもネック。消費は15年4 月の物品・サービス税導入で落ち込んだ後、回復ペースは緩やか。

 フィリピンは相対的に堅調な内需がけん引し、高成長を維持。原油安も追い風で、消費を下支えする要因になる。ただしインフラ投資の拡大が政府の計画通りに進むかは不透明な側面も。16年5月の大統領選挙の行方に注目が集まる。

↓報告書全文、予測総括表はこちらをご覧下さい(会員限定)。

アジア経済短期予測_2016年1月号アジア経済短期予測_2016年1月号JCER NET メンバー限定

 

【お知らせ】

※1月28日付の日本経済新聞朝刊 国際面に関連記事が掲載されました。

※2月1日付の日本経済新聞朝刊 総合・経済面に関連記事が掲載されました。


【アジア経済中期予測】

第1回アジア経済中期予測:中国・ASEAN4(2015.6.30.)

Asia Shaken by the China Risk -- Economic Integration and Reforms Needed for Sustainable Growth (※中期予測報告書英文サマリー 2015.7.17.)

【研究リポート】


「制裁強化で北朝鮮の外貨獲得に打撃―東南アジアでも攻防、カギ握る中国」 (伊集院敦 2016.4.6.)

「資源安で産出国から1.3兆ドルの所得移転効果―消費国へ負の影響もたらす面も―」 (田原健吾 2016.2.17.)

アジア研究報告書「北朝鮮リスクと日韓協力」 (2016.1.7.)

経済百葉箱 第87号 「フィリピン経済、出稼ぎと事業受託を源に高成長維持―歯止めが必要な人材の海外流出―」 (南毅 2016.1.7.)

「軍事政権下、安定に向かうタイ 安価な労働力求め企業は周辺へ 南部経済回廊ルポ(下)」 (上原正詩 2016.1.7.)

「産業集積進むカンボジア 国境に「時計村」「自動車部品村」構想 南部経済回廊ルポ(上)」 (上原正詩 2016.1.5.)

「米利上げ観測で浮上するマレーシア・リスク ―アジア・新興国通貨の脆弱性分析」 (上原正詩、田原健吾 2015.10.13.)

経済百葉箱 第83号 「中国の真の実質GDP(Real Real GDP)を探る」 (松岡秀明、南毅、田原健吾 2015.9.28)
(English version: China's True Growth Rate: Is It Really 7%?)


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