■要旨 迫られる金融サービス再構築―外部の活用、企業文化の改革が不可欠
@ ITを活用する金融サービス「フィンテック」分野への投資は、米欧が日本に先行し、またIT企業を伝統的な金融機関が追いかけている状況。
A フィンテックの進展には既存のサービスの垣根を壊して、金融業務をアンバンドル(解体)するパワーがある。
同時に金融機関がフィンテックを活用し、非金融ニーズも含めた顧客のエコシステム(経済活動)全体の利便性を追求して金融サービスをリバンドル(再構築)していくなら、ビジネスチャンスを広げることが可能だ。
B 変化が速いフィンテックに取り組み、イノベーションを創出していく上で重要なのは、外部の知見を積極的に活用するオープンイノベーションという概念だ。
C またフィンテック分野への投資はリスクが高いため、安全を優先する企業文化を改革してトライ&エラーを許容するほか、経営のスピードを上げていく必要がある。