22年成長率は3.0% 政府目標に遠く及ばず

2023.01.17|

 中国の第4四半期(10~12月)の実質経済成長率は前年同期比で2.9%と、前の期(3.9%)より1.0ポイント低下した。ゼロコロナ政策の緩和に伴う社会の混乱などで消費が低迷したことや輸出の増加に急ブレーキがかかったことなどが要因だ。この結果、2022年通年の成長率は3.0%となり、政府目標の5.5%には遠く及ばなかった。新型コロナウイルスの感染再拡大や長期的な不動産業の不振、好調だった輸出の息切...

中国、ゼロコロナ政策を全面緩和へ

2022.12.22|

 中国が新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策の全面緩和に乗り出す見通しとなった。国内ではすでに移動制限がほぼ撤廃されたが、海外渡航者の入国制限も、早ければ年明けから事実上無くなる情勢だ。コロナ前は世界の観光業を支えてきた中国人観光客が動き出せば、日本や周辺国をはじめ、世界全体に大きな恩恵をもたらすだろう。ただ、中国国内では感染者の急増とそれに伴う社会の混乱が続いており、ただちに...

コロナ禍深刻、経済のけん引役見当たらず

2022.12.15|

11月の中国経済は新型コロナウイルスの感染拡大で、一段と厳しい状況となった。行動制限などにより消費が大きく落ち込み、生産も伸び率の鈍化が著しい。不動産投資は大きく冷え込んだままで、金融引き締めに伴う欧米経済の減速を受け、輸出も前年同月比8.7%減とマイナス幅が拡大した。中国が抱える足元の懸案がすべて悪化した形だ。当面の経済のけん引役が見当たらないため、景況感も改善する様子がない。雇用情勢も深刻。主...

中国、ゼロコロナ政策の緩和避けられず

2022.11.18|

 中国で新型コロナウイルスの感染者が再び増加している。11月に入って南部の広東省を中心に感染が拡大し、勢いは増すばかりだ。感染者が出ればその地域を封鎖する「ゼロコロナ政策」は相変わらずで、一部では封鎖に反発した市民による暴動が起きたとの報道もある。封鎖のない地域でも人々は日常的にPCR検査を強いられるが、地方政府は負担してきた検査費用を賄いきれず受診者に転嫁する動きも出始めた。経済の減速が続き失...

輸出が減少、欧米経済の減速響く

2022.11.15|

10月の経済統計は景気の減速感が一段と色濃く表れた数字が多かった。けん引役を務めてきた輸出は2年半ぶりの前年実績割れ。欧米向けがいずれも減少しており、世界経済の停滞が中国に影響し始めた。内需も相変わらず冷えている。消費は国慶節に伴う大型連休の商戦が振るわず、飲食も大きく落ち込んだまま。投資は政府のテコ入れで公共関連が伸びたが、主力の民間投資は減速が続き、不動産投資もマンション販売の低迷が止まらず7...

7~9月期成長率は3.9% 政府目標は未達へ

2022.10.24|

 中国の第3四半期(7~9月)の実質経済成長率は前年同期比で3.9%と、前の期(0.4%)より3.5ポイント上昇、有力ニュースサイトの財新網がまとめた主要エコノミストの事前予想(平均値=3.6%)も上回った。前の期はマイナスが続いた消費が今期はやや持ち直したほか、インフラ投資が景気を下支えしたとみられる。ただ、1~9月の累計の伸び率は3.0%増に止まり、通年でも政府目標の5.5%成長には遠く届かな...

習近平氏、異例の3期目始動~党大会が閉幕

2022.10.24|

 北京市で開かれていた第20回中国共産党大会が10月22日閉幕した。23日には第20期中央委員会第1回全体会議が行われ、一連の会議で習近平党総書記(国家主席)の続投や最高指導部を構成する政治局常務委員らの顔ぶれが決まった。党大会では習氏の権威をより高め政権基盤を強固にするための議論がなされたが、国家の新たな成長目標などは打ち出されず新鮮味に欠ける内容となった。足元の経済は減速感が強まっており、異...

北朝鮮経済、建設事業頼みの「自力更生」

2022.10.13|, ,

 北朝鮮は弾道ミサイル発射などで西側諸国との対立を深める一方、経済運営では「自力更生、自給自足」の姿勢を強めている。金正恩(キム・ジョンウン)政権が当面は対外経済関係の発展が見込めないことを前提に力を注いでいるのが住宅などの国内建設事業で、ここにきて国の東西を連結する大運河建設構想も急浮上した。大規模建設プロジェクトには集団主義による大衆動員で体制の安全保障に役立てる思惑も見え隠れし、経済制裁で圧...

北朝鮮の経済難、貿易減と食糧不足が進む

2022.10.11|, ,

 北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返し、東アジアの軍事的な緊張が高まっている。金正恩(キム・ジョンウン)政権が核・ミサイルへの執着を強める背景には対外関係の行き詰まりと内政上の要因があり、北朝鮮の経済状況は一段と悪化している。制裁と新型コロナウイルス対策に伴う貿易の減少と食糧難は深刻だ。関係資料をもとに、北朝鮮の経済状況を点検する。 【第34回のポイント】 ① 活発な軍事活動の一方で、北朝...

北朝鮮、核武力強化の裏に内外要因

2022.09.20|, ,

 北朝鮮は9月8日の最高人民会議で核兵器使用の法整備を行い、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「絶対に核を放棄できない」と表明した。日本経済研究センターが同月10日に開いた研究会で、韓国の北朝鮮研究の泰斗である康仁徳(カン・インドク)元統一相は北朝鮮の強硬姿勢の裏には対外関係と内政上の要因があると報告。北朝鮮の経済の状況は一段と悪化しており、外交と経済の苦境を打開するため中国やロシアとの関係を強化...