経済構造変化なき成長、ゴミは増加

2023.05.12|,

 第49回中期経済予測(2023年3月公表)の各論5では35年度までの温暖化ガス(主にCO2)排出量を予測した。日本の削減目標である30年度までに13年度比46%以上の削減は難しいとの結果になった(30年度で4割弱)。今回は持続可能な成長に関連する廃棄物の発生量について簡易に予測してみた。30年代には恒常的にマイナス成長となる中期予測の標準シナリオでは、35年度までに一般廃棄物(家庭やオフィスのご...

課題だらけの再エネの普及拡大策

2023.05.08|, , ,

 政府は、今後の環境・エネルギー政策の方針案に関し、「再生可能エネルギーの導入拡大に向けた関係府省庁連携アクションプラン」(2023年4月4日、再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議)や「水素基本戦略骨子案」(同4月5日、経産省・資源エネルギー庁。パブコメ中)など、矢継ぎ早に公表している。  再エネを主力電源化するために必要な家庭用蓄電池や電気自動車(EV)に貯蔵した電気を送電網へ送る逆潮流を実...

脱炭素・エネルギー安定供給の両立、あらゆる選択肢が必要

2023.03.17|, , , ,

 日本経済研究センターは3月7日(火)に第36回会合(最終回)を開き、脱炭素社会の実現、ウクライナ侵攻で顕在化した危機対応としてのエネルギー安定供給など課題が山積するエネルギー政策について政府関係者を招いて議論した。温暖化ガスを2030年度に13年度比46%削減、更には2050年カーボンニュートラルという政府目標の実現とエネルギー安全保障を両立するため、政府はGX(グリーントランスフォーメーション...

産業経済政策ではない地球温暖化防止の法体系確立を

2023.03.15|, ,

 政府は、2月10日に、GX(グリーントランスフォーメーション)推進法案(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案)を閣議決定し、国会に提出した。その内容は、脱炭素社会実現を経済成長の原動力の一つと位置づけ、そのための投資が進むよう、公的な債券によるファイナンスをまず行い、その償還原資を、将来の、温暖化ガス(主にCO2)排出に価格付けをするカーボンプライシング(炭素税や排出量取引など...

電炉を軸に節電、再エネのフル活用が有力

2023.02.15|, ,

 日本経済研究センターは2月6日(月)に第34回会合を開き、電炉を活用した節電対策、再生可能エネルギー活用策について関連企業の担当者を招いて議論した。高炉に比べて生産時のCO2排出量が1/5の電炉は、脱炭素社会実現で注目を集めるが、莫大な電気を使うため、生産を管理することで節電効果が大きい。季節によって余剰が発生する再エネ電気の有効活用策にもなる。日本の電炉を束ねて需給をコントロールできれば、大規...

建築物の脱炭素、新築・改修時の対応が不可欠

2022.12.19|,

 日本経済研究センターは12月7日(水)に第32回会合を開き、家庭やオフィスの脱炭素実現のカギを握る建設業の脱炭素戦略について議論した。現状では脱炭素という基準に当てはまる建物(ZEB)の普及率は低い状況であり、普及には新築及び老朽ビルの改修時に省エネ、脱炭素技術をどれだけ取り入れられるか、にかかる。温暖化ガスであるCO2の排出を伴わないセメントを使わないコンクリート、木材の活用も技術的には可能だ...

洋上風力、施工などで国産技術の可能性

2022.11.08|, , ,

 日本経済研究センターは10月31日(月)に第31回会合を開き、脱炭素社会の実現、化石燃料依存への低減を進める核となる洋上風力発電の普及について事業者を招いて議論した。洋上風力は再生可能エネルギーの本命ともいえるが、日本では中国や欧州に大きく後れを取っているが、施工などは国内に技術基盤があり、産業化が期待できる。産業育成しつつ、普及拡大するには高額な補助金ではなく、長期的な普及計画に基づいた事業環...

「カーボンニュートラルの経済学」を出版

2021.11.26|, ,

 気候変動枠組条約の第26回会合では、石炭火力発電の早期廃止や排出ゼロ車への全面移行といった個別課題では対立したものの、脱炭素社会実現の必要性で世界の合意が得られました。日本も2050年脱炭素社会実現を宣言しており、各論対策を詰める段階になっています。脱炭素社会実現と経済成長の両立に欠かせない課題を経済学をベースに検討したこれまでの試算に加え、地球環境問題やエネルギー政策の歴史的な経緯、問題点を指...

国境炭素税、中国巻き込めば、効果4倍

2021.07.15|,

 菅義偉首相は4月下旬の気候変動サミットで2030年度までに温暖化ガス(主にCO2)を13年度比46%以上削減することを表明したが、50年度までに脱炭素社会(排出量ゼロ)実現を目指す日本にとって、これは必達の目標といえる。しかし10年足らずで自国のみで温暖化防止目標を達成しようとすると、国際的な競争力に影を落とす可能性もある。温暖化防止を世界で円滑に進めるためにも世界一の温暖化ガス排出国である中国...

非効率石炭火力全廃でもCO2の8割削減は困難

2020.10.07|, ,

 政府は2030年度をメドに非効率な石炭火力廃止を検討している。脱炭素社会への第一歩として評価できるが、CO2削減効果はどの程度なのか?日本経済研究センターは7月に公表した第47回中期経済予測(速報:2020-35年度)をベースにして試算した。追加的な削減効果は35年度まで3.5%ポイントとなり、2013年度比38.4%減となる。コロナ危機後に進展しつつある社会のデジタル化(オンライン会議やネット...