徐々に進む中朝国境のインフラ整備

2019.09.06|,

 中国と北朝鮮が両国の国境インフラの整備を進めている。両国は10月の国交樹立70周年を前に関係強化の動きを見せており、このほど訪朝した中国の王毅国務委員兼外相は北朝鮮側との会談を通じ、友好協力関係をさらに発展させる方針を確認した。現時点では両国の協力も国連制裁の制約を受けているものの、非核化の進展で将来、制裁が緩和される可能性も見越し、経済協力拡大に向けた準備が進められているようだ。 【第8...

今年上期の中朝貿易が増加、一部回復の兆し

2019.08.19|, ,

 中国が10月6日の中朝国交樹立70周年を前に、経済面でも北朝鮮との関係を強化する動きを見せている。中国と北朝鮮の貿易は国連制裁などの影響で2018年は大幅な減少を記録したが、今年上半期は前年同期比で増加に転じ、一部の品目で回復の動きを見せている。品目ごとの動向を見ると、北朝鮮の非核化と安定の両にらみで対応する、中国のしたたかな意図を読み取れる。 【第7回のポイント】 ① 民間の調査に...

北朝鮮経済、2年連続マイナス成長

2019.07.29|, ,

 北朝鮮の経済は2017年からの経済制裁強化などの影響でマイナス成長が続いている模様だ。韓国の中央銀行である韓国銀行が発表した「2018年北朝鮮の経済成長率推定結果」の内容を紹介しながら、北朝鮮の経済動向を分析する。 【第6回のポイント】 ① 韓国銀行の推計によると、2018年の北朝鮮の実質経済成長率は前年比4.1%減り、2年連続のマイナス成長となった。マイナス幅は2017年の3.5%...

北朝鮮の18年の貿易額、前年比で半減

2019.07.22|, ,

 3回目の米朝首脳会談など北朝鮮と国際社会との非核化をめぐる駆け引きが続く中、北朝鮮の経済動向に関心が集まっている。韓国の大韓貿易振興公社(KOTRA)が7月19日に発表した「2018年北朝鮮の対外貿易動向」報告書の内容を紹介しながら、北朝鮮の貿易をめぐる動向を分析する。 【第5回のポイント】 ① KOTRAの調査結果によると、2018年の北朝鮮の対外貿易規模は前年比48.8%減の28...

韓国、南北関係打開へ9年ぶり食糧支援

2019.07.10|,

 韓国政府が6月19日に北朝鮮に9年ぶりに食糧支援をすることを決定した。6月30日には板門店で南・北・米の首脳が対面するなど、2月末のハノイ米朝首脳会談が物別れに終わった後の膠着した朝鮮半島情勢に変化の兆しもある。韓国政府の食糧支援は、表向きは人道支援との位置づけだが、停滞している南北関係打開に向けた政治的な思惑が色濃くうかがえる。北朝鮮の食糧危機説はWFP(世界食糧計画)などが発表した報告書が根...

米朝首脳、同床異夢の「電撃」会談

2019.07.01|, ,

 トランプ米大統領は6月30日、北朝鮮の金正恩委員長と南北軍事境界線上の板門店で3度目の首脳会談を行った。トランプ大統領のツイッターでの呼びかけからわずか1日で実現した「電撃会談」で、両首脳は膠着状態にある非核化交渉の再開で合意した。しかし、今回の会談は内政にらみのパフォーマンスの色彩が強く、焦点の非核化問題をめぐる米朝の隔たりは大きい。今後2~3週間で再開予定の実務協議の先行きは不透明だ。 ...

中国が3段階で北朝鮮経済を支援

2019.06.24|,

 中国の習近平国家主席が6月20-21の両日、北朝鮮の首都・平壌を訪問し、金正恩委員長と会談した。大阪での主要20カ国・地域(G20)首脳会議の直前の訪問は米中関係や非核化問題との関係で注目されたが、両首脳は経済分野での協力拡大も確認。習主席は北朝鮮の経済発展に向け、国連制裁緩和への取り組み、経済政策などのノウハウ提供、制裁の対象外の取引――の3段階で協力する意向を表明した。制裁で苦境に立つ北朝鮮...

対話プロセスのカギを握る経済問題

2019.05.30|

 日本経済にとっての地政学リスクでもある朝鮮半島情勢が重要な局面を迎えている。非核化の進展が期待された2度目の米朝首脳会談が物別れに終わって3か月、関係国の駆け引きが活発化してきた。対話のプロセスは再稼働するのか、それとも朝鮮半島は再び緊張に包まれるのか。今後の展開で重要なカギを握るのが経済制裁や経済協力などの経済問題だ。日本経済研究センターは今年度、外部の専門家を交えた「朝鮮半島経済研究会」(幹...

岐路に立つ朝鮮半島

2019.03.29|, , ,

 公益社団法人日本経済研究センター(JCER)では、2018年度のアジア研究報告書「岐路に立つ朝鮮半島」をまとめました。  朝鮮半島情勢が振れ幅の大きな動きを見せています。北朝鮮の相次ぐ核・ミサイル実験で2―3年前には米国の軍事行動の可能性が指摘されたものの、平昌冬季オリンピックを舞台に始動した対話プロセスで南北、中朝に加えて史上初の米朝首脳会談が実現。焦点の非核化に加え、恒久的な平和体制構築に...

岐路に立つ朝鮮半島

2019.03.29|, , ,

 公益社団法人日本経済研究センター(JCER)では、2018年度のアジア研究報告書「岐路に立つ朝鮮半島」をまとめました。  朝鮮半島情勢が振れ幅の大きな動きを見せています。北朝鮮の相次ぐ核・ミサイル実験で2―3年前には米国の軍事行動の可能性が指摘されたものの、平昌冬季オリンピックを舞台に始動した対話プロセスで南北、中朝に加えて史上初の米朝首脳会談が実現。焦点の非核化に加え、恒久的な平和体制構築に...