コロナ禍で北朝鮮が異例の動員型経済建設

2020.10.21|, ,

 北朝鮮が朝鮮労働党創建75周年の祝賀行事を終え、来年1月の党大会に向け、住民を総動員して災害復旧や経済建設に当たる「80日戦闘」に突入した。北朝鮮では党大会などの重要行事の成果を出すため、行事の前後に生産や建設などの労働力を集中的に高める総動員令をかけることが多いが、コロナ禍にある今回はいつもとやや様相が異なる。防疫による人民の生命・安全を優先せざるを得ず、国際社会の制裁によって対外経済活動も制...

制裁、コロナ、水害で北朝鮮経済が「三重苦」

2020.09.17|, ,

 北朝鮮経済の苦境が一段と深まっている。最大の取引相手である中国との今年上半期の貿易は前年比7割近く減った。国連制裁に新型コロナウイルスの影響が加わった結果で、外貨事情も一段と悪化。朝鮮半島を襲った最近の水害の影響も加わり、北朝鮮経済は制裁、新型コロナ、水害の「三重苦」に直面している。10月10日の朝鮮労働党創建75周年を前に、政権運営も厳しさを増している模様で、16日に発足した菅義偉政権の対応も...

鉱工業生産のマイナスが続く北朝鮮経済

2020.08.24|, ,

 国連経済制裁などの影響で、北朝鮮の鉱工業生産の低迷が続いている。韓国の中央銀行である韓国銀行が発表した「2019年北朝鮮の経済成長率推定結果」によると、2017、18年と連続マイナス成長が続いた北朝鮮経済は、2019年にはわずかにプラス成長を達成した。しかし、主要産業の鉱工業は依然としてマイナスが続いているうえ、今年に入って新型コロナや水害の影響も加わり、北朝鮮経済はむしろ厳しさを増している。金...

軽工業品に注力も、低迷続く北朝鮮の貿易

2020.08.03|, ,

 開城工業団地にある南北連絡事務所を爆破するなど、南北関係や対米関係で強硬姿勢を強めている北朝鮮。背景には経済問題があるとされ、2017年に強化された国連の経済制裁などで北朝鮮の対外経済関係は厳しい状況が続いている。本リポートでは韓国の大韓貿易投資振興公社(KOTRA)が発表した「2019年度北朝鮮の対外貿易の動向」報告書の内容を紹介しながら、北朝鮮の貿易動向について分析する。 【第18回のポイ...

開城「爆破」で流動化する朝鮮半島シナリオ

2020.06.19|, ,

 北朝鮮が16日、開城に設置した韓国との共同連絡事務所を爆破した。金正恩政権が南北協力の象徴である事務所の破壊という強硬策に打って出た背景には、韓国の文在寅大統領との首脳会談で合意しながら南北経済協力が一向に進まないことへの不満や苦境に陥っている国内の経済問題がある。事務所爆破は韓国から譲歩を引き出すための瀬戸際戦術との見方もあるが、北朝鮮が要求してきた経済制裁の緩和は米韓同盟や国連決議との絡みで...

経済、軍事の両面で新方針の具体化に着手

2020.05.27|, ,

 新型コロナの影響が世界に広がる中、北朝鮮の金正恩委員長が経済、軍事の両面で新たな動きを見せ始めた。公式活動が途絶えて同氏の重篤説が広がっていた今月初めに肥料工場の視察で世界の耳目を集めたのに続き、24日には軍事分野の重要会議を主宰したことを公表し、核抑止力の強化を打ち出した。自力更生で国際社会の経済制裁に立ち向かう新方針「正面突破戦」の具体化に動き出したことを内外に示した格好だ。新型コロナへの対...

文在寅政権、南北経済協力の具体化模索へ

2020.04.17|,

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に影を落とす中、朝鮮半島では4月中旬、重要な政治イベントが相次いだ。韓国では4年に1度の国会議員総選挙が行われ、与党が圧勝。北朝鮮では党の政治局会議と国会に相当する最高人民会議が開かれ、自力更生で国際社会の経済制裁に立ち向かう「正面突破戦」の継続を確認した。与党の勝利を受け、韓国の文在寅大統領は目玉政策の南北経済協力の具体化を追求する構えだが、新型コロナの影...

制裁下の北朝鮮経済

2020.04.01|, ,

 公益社団法人日本経済研究センター(JCER)では、2019年度のアジア研究報告書「制裁下の北朝鮮経済」をまとめました。  朝鮮半島情勢が重大な岐路に直面しています。19 年2月末のハノイでの2回目の米朝首脳会談が物別れに終わってから1年余りが経過したが、焦点の非核化をめぐる米朝の交渉は暗礁に乗り上げ、再び先行き不透明な状況を迎えています。  ハノイでの米朝首脳会談が物別れに終わったのは、非核...

制裁下の北朝鮮経済

2020.04.01|, ,

報告書ご購入はこちらから  公益社団法人日本経済研究センター(JCER)では、2019年度のアジア研究報告書「制裁下の北朝鮮経済」をまとめました。  朝鮮半島情勢が重大な岐路に直面しています。19 年2月末のハノイでの2回目の米朝首脳会談が物別れに終わってから1年余りが経過したが、焦点の非核化をめぐる米朝の交渉は暗礁に乗り上げ、再び先行き不透明な状況を迎えています。  ハノイでの米朝首脳会談...

新型肺炎で膨らむ北朝鮮の経済リスク

2020.02.12|, , ,

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に影を落とす中、中国と国境を接する北朝鮮も対応に追われている。ウイルスの流入を防ぐため中国やロシアとの国境を事実上封鎖。経済面で後ろ盾となってきた中国との取引も大幅に縮小しているもようで、再建途上にある北朝鮮経済への打撃は必至だ。核ミサイル開発に伴う国連制裁とのダブルパンチで、経済発展を公約に掲げる金正恩政権にとって痛手は避けられない情勢だ。 【第14回の...