グラブ、SPAC上場急ぐわけ

2021.07.27|, , , ,

 東南アジアの「スーパーアプリ」を目指すグラブ(シンガポール)がSPAC(特別買収目的会社)を使った株式公開を急いでいる。調達した資金で決済アプリ「グラブペイ」をテコに金融ビジネスを拡大する狙いだ。しかしニューヨーク証券取引所に上場するシー(シンガポール)が、潤沢な資金を武器に電子商取引サイト「ショッピー」や決済アプリ「ショッピーペイ」を急拡大し、グラブの行く手を阻もうとしている。グラブのライドシ...

アジアにも広がるSPACの波

2021.07.19|, , , , ,

 米国のSPAC(特別買収目的会社)上場の波はアジアにも及んでいる。香港などアジアの投資家がSPACを組成し、スタートアップの買収・上場を画策している。20年前のITバブル(ネットバブル)で活躍した香港の投資企業パシフィック・センチュリー・グループ(PCG)や、ユニコーンに巨額の投資をしてきた日本のソフトバンクグループなどだ。一方、アジアのスタートアップの間でもSPACによる上場への関心が高まって...

コロナ禍、スタートアップ上場急増のなぜ

2021.07.13|, ,

 コロナ禍下の好調な株式市況を受けて、テック系スタートアップなど企業の新規株式公開(IPO)が急増している。特に米国の2021年のIPO数は半年足らずで20年通年とほぼ並び、通年でもITバブル(ネットバブル)崩壊以降で過去最高を記録しそうな勢いだ。SPAC(特別買収目的会社)と呼ばれる空箱企業の上場が先導しており、結果的にSPACとの合併を通じたスタートアップの上場も急増している。21年4-6月に...

パランティアなどソフト系、シリコンバレー牽引

2020.10.16|, , ,

シリコンバレーへのベンチャーキャピタル(VC)投資を牽引したのは、自動運転系に加えてソフトウエア系スタートアップだった。その代表例がパランティア・テクノロジーズという異色のテック企業だ。そのパランティアは9月に上場し、脱ユニコーンの段階に移行した。9月に入りベイエリアのソフト系ユニコーンが相次ぎ株式公開に踏み切り、一般投資家から資金を集めている。しかしパランティアなどは資金調達を伴わない「直接上場...

米シリコンバレー、自動運転産業が勃興

2020.10.07|, , ,

新型コロナウイルス(COVID-19)禍下、米国におけるベンチャーキャピタル(VC)投資は比較的堅調で、特にシリコンバレーには多くの資金が流入している。その伸びを牽引したのが自動運転系スタートアップのウェイモだ。カリフォルニア州のベイエリアでは近年、サンフランシスコに有力ユニコーンが集積する傾向にあったが、自動運転系スタートアップの集積でシリコンバレーが巻き返している。ウェイモはグーグル(アルファ...

中国・深圳、市政府がリスクマネー供給

2020.09.15|, , ,

 新型コロナウイルスの感染拡大で中国におけるベンチャーキャピタル(VC)投資が伸び悩む中、深圳への投資が拡大している。コロナ禍の下でも遺伝子解析装置の華大智造(MGIテック)や薄型ディスプレイの柔宇科技(ロヨル・コーポレーション)などハードウエア系企業が大型資金調達に成功した。物流や電子商取引系企業も強い製造業を背景に深圳では育っている。深圳市政府が設立した官製VC、深圳市創新投資集団(深圳キャピ...

シンガポール、大学・政府が起業家「内製」へ

2020.09.03|, ,

 東南アジアのシード、初期段階のスタートアップはどこから来るのか。米国などでは大学、アクセラレーターがスタートアップを生み出すエンジンとなっているが、東南アジアでは系統的に起業家を生み出す仕組みが形成される以前の段階にあると思われる。 同地域のスタートアップ生態系は、比較的評価額が大きいスタートアップ群で見ると、インドネシアのゴジェック、シンガポールのグラブ、VC大手の米セコイア・キャピタル、シ...

東南アジア生態系、ゴジェックとグラブが2分

2020.08.26|, ,

 インドネシアは20年3~7月のVC投資額が前年同期比6倍の36.9億ドルとなり、コロナ禍でVC投資が跳ね上がった(シリーズ企画【1】「東南アジアに資金流入、中印はシェア低下」参照)。米中英に次ぐ第4位のVC投資先国となり、アジアでは19年3~7月に4位だったインドを大きく上回った。これはひとえにライドシェア大手のゴジェックに因る。同社が3月に調達した30億ドルはインドネシアの全調達額の8割を占め...

東南アジアに資金流入、中印はシェア低下

2020.08.18|, ,

 新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(世界的流行)が続く中、コロナ禍はイノベーションの源泉であるベンチャーキャピタル(VC)の投資行動にも変化をもたらしている。世界の主要な国・地域、都市への投資動向を分析し、投資呼び込みに成功したイノベーション・ハブの生態系(エコシステム)について考察する。シリーズ企画「コロナ後のイノベーション・ハブ」では国・地域、都市ごとにVCの投資動向を見る...

物流系、E・マスク氏、宇宙から陸上まで変革

2020.06.30|, ,

 「物流」関連分野のスタートアップの企業数は53社で、12産業分類中で企業数、評価額合計でほぼ自動運転系と肩を並べる。自動運転はグーグル系のウェイモが業界をリードしていたが、物流系の主役は米テスラを創業したイーロン・マスク氏だ。同氏が創業した宇宙ロケット開発のスペースXは評価額で圧倒的な存在感を示し、コロナ禍中に米国にとってほぼ10年ぶりの有人宇宙飛行を実現した。マスク氏は陸上輸送でも「ハイパール...