2020.10.16|スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス, 米国
シリコンバレーへのベンチャーキャピタル(VC)投資を牽引したのは、自動運転系に加えてソフトウエア系スタートアップだった。その代表例がパランティア・テクノロジーズという異色のテック企業だ。そのパランティアは9月に上場し、脱ユニコーンの段階に移行した。9月に入りベイエリアのソフト系ユニコーンが相次ぎ株式公開に踏み切り、一般投資家から資金を集めている。しかしパランティアなどは資金調達を伴わない「直接上場...
2020.10.07|米国, スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
新型コロナウイルス(COVID-19)禍下、米国におけるベンチャーキャピタル(VC)投資は比較的堅調で、特にシリコンバレーには多くの資金が流入している。その伸びを牽引したのが自動運転系スタートアップのウェイモだ。カリフォルニア州のベイエリアでは近年、サンフランシスコに有力ユニコーンが集積する傾向にあったが、自動運転系スタートアップの集積でシリコンバレーが巻き返している。ウェイモはグーグル(アルファ...
2020.09.15|中国, スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの感染拡大で中国におけるベンチャーキャピタル(VC)投資が伸び悩む中、深圳への投資が拡大している。コロナ禍の下でも遺伝子解析装置の華大智造(MGIテック)や薄型ディスプレイの柔宇科技(ロヨル・コーポレーション)などハードウエア系企業が大型資金調達に成功した。物流や電子商取引系企業も強い製造業を背景に深圳では育っている。深圳市政府が設立した官製VC、深圳市創新投資集団(深圳キャピ...
2020.09.03|新型コロナウイルス, イノベーション, スタートアップ
東南アジアのシード、初期段階のスタートアップはどこから来るのか。米国などでは大学、アクセラレーターがスタートアップを生み出すエンジンとなっているが、東南アジアでは系統的に起業家を生み出す仕組みが形成される以前の段階にあると思われる。
同地域のスタートアップ生態系は、比較的評価額が大きいスタートアップ群で見ると、インドネシアのゴジェック、シンガポールのグラブ、VC大手の米セコイア・キャピタル、シ...
2020.08.26|新型コロナウイルス, イノベーション, スタートアップ
インドネシアは20年3~7月のVC投資額が前年同期比6倍の36.9億ドルとなり、コロナ禍でVC投資が跳ね上がった(シリーズ企画【1】「東南アジアに資金流入、中印はシェア低下」参照)。米中英に次ぐ第4位のVC投資先国となり、アジアでは19年3~7月に4位だったインドを大きく上回った。これはひとえにライドシェア大手のゴジェックに因る。同社が3月に調達した30億ドルはインドネシアの全調達額の8割を占め...
2020.08.18|スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(世界的流行)が続く中、コロナ禍はイノベーションの源泉であるベンチャーキャピタル(VC)の投資行動にも変化をもたらしている。世界の主要な国・地域、都市への投資動向を分析し、投資呼び込みに成功したイノベーション・ハブの生態系(エコシステム)について考察する。シリーズ企画「コロナ後のイノベーション・ハブ」では国・地域、都市ごとにVCの投資動向を見る...
2020.06.30|スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
「物流」関連分野のスタートアップの企業数は53社で、12産業分類中で企業数、評価額合計でほぼ自動運転系と肩を並べる。自動運転はグーグル系のウェイモが業界をリードしていたが、物流系の主役は米テスラを創業したイーロン・マスク氏だ。同氏が創業した宇宙ロケット開発のスペースXは評価額で圧倒的な存在感を示し、コロナ禍中に米国にとってほぼ10年ぶりの有人宇宙飛行を実現した。マスク氏は陸上輸送でも「ハイパール...
2020.06.29|スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
「自動運転」分野のスタートアップは12産業分類中で企業数では7位、評価額合計では8位。デカコーンは米グーグル系の米ウェイモ1社のみ。ウェイモは資金調達だけでなく、カリフォルニア州の公道走行実験での実績でもほかを引き離す。ビッグテックでは米アマゾン・ドット・コムや米アップルもユニコーンに出資するなど自動運転の実現に積極的に取り組む。米国を追い上げる中国では百度(バイドゥ)本体が開発をリードし、阿里...
2020.06.26|スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
「コロナ禍で外出禁止・自粛令が世界各国・各都市で出される中、フード宅配は市場が拡大しているビジネスの一つだ。「フード宅配」関連分野のスタートアップはVCからの出資を集めている企業が米国とインドに多く、両国が激戦区となっている。中国は大手2社がすでに上場しているか、大手の傘下に入っており、スタートアップ全体に比べて存在感が薄い。米国では米ドアダッシュが料理宅配ビジネスをリードするほか、食料品宅配の...
2020.06.24|スタートアップ, イノベーション, 新型コロナウイルス
「ライドシェア」分野のスタートアップは12産業分類中で企業数は教育系よりも少ない最下位だったが、評価額合計ではハード系に次ぐ6位に浮上する。評価額の比較的大きなスタートアップが多く、中国の滴滴出行、シンガポールのグラブ・ホールディングス、インドネシアのゴジェック、インドのオラ・キャブズの4社の存在感が大きい。特にグラブ、ゴジェック、オラはライドシェアから決済サービス、電子商取引まであらゆるサービ...