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公益社団法人日本経済研究センター(JCER)では、2019年度のアジア研究報告書「制裁下の北朝鮮経済」をまとめました。
朝鮮半島情勢が重大な岐路に直面しています。19 年2月末のハノイでの2回目の米朝首脳会談が物別れに終わってから1年余りが経過したが、焦点の非核化をめぐる米朝の交渉は暗礁に乗り上げ、再び先行き不透明な状況を迎えています。
ハノイでの米朝首脳会談が物別れに終わったのは、非核化めぐる米朝の考えに隔たりがあり、北朝鮮が見返りとして求めた経済制裁の緩和でも折り合いがつかなかったためです。北朝鮮は米国との対立が長期化することも覚悟し、19年末に開いた党の重要会議で自力更生によって経済制裁の無力化を狙う「正面突破」戦略を打ち出しました。経済と安全保障は密接な関係があり、今後の展開で重要なカギとなるのが経済問題です。
日本経済研究センターは朝鮮半島の研究に継続して取り組んでいますが、19年度は以上のような観点から、北朝鮮経済の分析に焦点を当てた研究を進めることにしました。朝鮮半島の経済問題に詳しい外部の専門家を招いて「朝鮮半島経済研究会」を発足させ、文献調査やフィールドワーク、発表討論などを通じて研究を進めました。経済政策、貿易動向、商品経済、インフラ整備、食糧問題、地方経済、観光事業など外からは見えにくい北朝鮮の実態について多角的な分析を行い、その成果をまとめたのがこの報告書です。
北朝鮮経済の研究は、日本の安全保障を考えるうえで重要なだけではありません。北朝鮮には豊富な資源と勤勉な労働力があり、発展の潜在力があります。核・ミサイルや拉致などの問題が解決すれば2国間、多国間の経済協力の道が開かれ、日本の経済にとって新たなチャンスになる可能性もあります。プロジェクトの実施に当たっては韓国国際交流財団の助成を受けました。この報告書が多くの読者の参考になれば幸いです。
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