これまでコーヒーの生産地としては知られていた東南アジアだが、インスタントコーヒー用など低品質のコーヒーしか生産していないとみられてきた。それがアラビカ種など高品種の生産も増え、ロブスタ種でも独特の香りを持つなど独自性を持つコーヒー豆の生産が拡大している。一方で、免疫を向上させる効果を持つ機能性コーヒーを開発したスタートアップがタイで誕生するなど、新しい市場を切り開く技術や企業も台頭してきた。質の悪いコーヒーを甘くして飲むといった古い東南アジアのイメージから脱し、コーヒー文化を再生する東南アジアの「コーヒー・ルネッサンス」ともいえる動きがこれから本格化しそうだ。
【ポイント】
- 東南アジアでコーヒーの栽培が活発化している。ラオスでは北部ルアンパバーンで高級種のアラビカ種の栽培が始まったほか、タイでもチェンマイやかつて麻薬で知られた「黄金の三角地帯」で栽培が盛んになっている。
- コーヒー豆生産で世界2位のベトナムはインスタントコーヒーなどに使うロブスタ種が主力だが、アラビカ種も増えてきたほか、ロブスタ種でも独自性のある高級品にシフトしている。
- 背景には、東南アジアの市場の拡大とコーヒー豆の価格高騰がある。スターバックスや地元のコーヒーチェーンがしのぎを削り、「グラブ&ゴー」などの持ち帰り需要を取り込み、市場は急拡大。天候不順などもあって、コーヒー豆の価格は世界的に高騰している。
- 一方で、機能性コーヒーという新しいジャンルも登場。乳酸菌と酵母を使ってコーヒー豆を改良し、免疫機能を強化したコーヒーが開発された。かつての安いけどまずいといわれた東南アジアのコーヒーではなく、ルネッサンスともいえる新しいコーヒーの時代がはじまりつつある。
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