ASEANの「綱渡りのバランス外交」に暗雲

2026.04.28|, , , , ,

 東南アジア諸国連合(ASEAN)が米国と中国という両大国のバランスを維持することはますます困難になりつつある――。米中の対立が激化する中、これまで米中のどちらも選択しないというスタンスで中立を貫き、双方と良好な関係を保ってきていたASEANで、従来の戦略が通用しないのではないかという危機感が芽生え始めている。どちらの陣営にも属さず、中立な関係を保つASEANの伝統的な「綱渡りのバランス外交」をど...

ベトナム北部ハイフォン港の拡張急ピッチ
――輸出需要増で世界トップ10に浮上へ

2026.04.15|, ,

 ベトナム北部にあるハイフォン港の拡張計画が急ピッチで進んでいる。コンテナの取扱実績は2024年に前年比12.8%増の715万TEUだったが、2025年は820万TEUに達したもようだ。中国からの生産拠点の移管の動きが活発化したこともあり、ベトナムでは電子部品などの生産が増加し、米国などへの輸出も好調だ。また、中国国境とハイフォンを結ぶ鉄道建設などもハイフォン港からの輸出を後押しする。2030年に...

タイの半導体戦略が本格始動
――初の国家プロジェクトで東南アのハブに

2026.04.08|, ,

 タイで半導体戦略が本格始動した。タイ首相府傘下で産業誘致政策を担うタイ投資委員会(BOI)などは1月上旬に半導体産業の長期育成を目指す国家戦略をはじめて発表した。2050年までに2.5兆バーツ(約12兆円)の投資誘致などで、半導体のエコシステム(生態系)を構築し、半導体のリージョナル(地域)ハブになる考えを示した。少子高齢化に加え、新産業育成の失敗で今年の国内総生産(GDP)成長は1.6%増にと...

タイは現代の「アジアの病人」なのか?

2026.04.01|, ,

 アジアの病人――。もともとは「東亜病夫」という中国語で、清朝末期から1940年代までの中国を指した言葉だ。アヘンなどに侵されてやせ細り、香港など一部は英国などの植民地となり、日清戦争にも敗れるなど、かつてはアジアの大国だった中国が、衰退し、弱小国になり下がったことを示した。中国人が自らの国を揶揄し、このように自虐することで、本格的な改革という「治療」に取り組み、大国へ復活させるために奮起を促した...

内陸国ラオス、「開かれた国」への試練

2026.02.12|, , , ,

 東南アジアの山深い内陸国として「陸に閉ざされた国」といわれたラオスで新しい鉄道の建設計画が動き出した。首都ビエンチャンとベトナムの港湾であるブンアン港を結ぶ国際路線で、2021年に完成した中国ラオス鉄道に続く大型の鉄道建設プロジェクトとなる。ラオス国民の大きな夢を乗せて動き出した大構想だが、東南アジアの中でも「最貧国」と位置づけられ、債務も多いラオスにとって大きな負担でもある。果たして実現は可能...

経済統合から10年、ASEANの拡大と分断

2025.12.24|, , , , ,

 東南アジア諸国連合(ASEAN)が経済共同体(AEC)を発足させてから、2025年の12月31日でちょうど10周年を迎えた。ASEANは設立以来、紆余曲折があったものの、拡大を続け、2025年は11カ国目となる東ティモールが加盟した。東南アジアの中小国が集まった地域機構として、その目的は変わってきたが、いまは経済を中心に据え、一応の成功はみたとの評価は多い。その一方でまとまりのなさから、ASEA...

東南アジアにアメ車ブームが到来か?

2025.09.03|, , , ,

   世界を混乱に巻き込んだトランプ関税。特に米国への輸出が多く、経済的に米国市場への依存度が高い東南アジアの国々は、トランプ大統領に関税率をどう下げてもらうかに知恵を絞った。その一つが米国製品の輸入関税ゼロだ。ベトナムが最初に提案し、フィリピン、インドネシア、タイ、カンボジアもそれに倣った結果、19%(ベトナムは20%)という比較的低い関税率を勝ち取ることができた。横並びの関税率となったため、近...

アジア経済、消費が牽引 24年は回復期待(最終回)

2023.12.18|, , , , , ,

(英語サイト)JCER/Nikkei Consensus Survey on Asian Economies ※12月18日付の日本経済新聞朝刊・国際面、Nikkei Asiaに関連記事掲載 ...

ASEAN成長率、外需不振で一段の下方修正

2023.10.02|, , , , , ,

(英語サイト)JCER/Nikkei Consensus Survey on Asian Economies ※9月30日付の日本経済新聞朝刊・国際面、Nikkei Asiaに関連記事掲載 ...

アジア・エコノミスト:「生成AIは生産性を向上」

2023.06.30|, , , , , , ,

【ポイント】 日本経済研究センターは、第30回「JCER/日経 アジア・コンセンサス」調査で、世界的な話題となっている「チャットGPT」などの「生成AI」について、アジア6カ国のエコノミストにそれぞれの国の経済に与える影響について特別質問で尋ねた。調査参加者39人のうち18人から回答を得た。 ほとんどの回答者(14人)が総合的に見てプラスと生成AIを前向きに捉えていた。事務...