「共同富裕」を掲げる習近平政権の「テック弾圧(テック・クラックダウン)」の影響で、中国のテック系スタートアップは大手を中心にコロナ禍前の勢いが失速している。しかし半導体に代表されるハードウエア系、人工知能(AI)関連などのソフトウエア系など特定の産業分野の全体に占めるシェアは高まっており、投資がこうした分野にシフトしているもようだ。政府系投資会社の資金も流入しており、中国政府の思惑が反映されているとみられる。
【ポイント】
- 「テック弾圧」が続く中国では、ベンチャーキャピタル(VC)の投資は米国や「その他」の国と比べて勢いを欠き、中国のシェアは低下傾向にある。産業分野別に見ると、半導体などハードウエア系スタートアップに投資がシフトしている傾向が見られる。
- ユニコーンの産業別シェア分布を見ると、中国のハード系のシェアは米国や「その他」の倍以上あり、1年前よりもその比率は高まっている。特に半導体関連のユニコーンが新たに生まれているのが目立つ。大手テック企業が半導体部門を強化しているほか、地方政府も半導体関連企業を積極的に支援している。
- 中国はソフトウエア系のシェアも高い。画像認識技術を自動運転など自動車関連市場で実用化しようという人工知能(AI)関連のユニコーンが多い。ロボットや製造システムなどハードウエア、モノづくりと関連が強いソフト系企業もある。
- ユニコーンに出資する投資会社では政府系の躍進が際立っている。中国国際金融(CICC)や中国中信集団(CITIC)系などで、半導体系ユニコーンの誕生にはこうした政府資金に流入も一役買っている。
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