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研究員報告

貿易戦争のCGEモデル分析

―世界経済の明暗を分ける関税引き上げ―

矢根 遥佳
  研究員
西岡 慎一
  主任研究員

2019/01/31

【要旨】

米国トランプ政権の保護主義的な通商政策は、日本をはじめ世界的な懸念事項となっている。これらの政策の中でも、本稿では、すでに発動されている鉄鋼・アルミニウムに対する関税(シナリオ1)と米国による総額2500憶ドル相当の中国輸入品への課税(米中関税第1弾から第3弾、シナリオ2) が経済に及ぼす影響をCGE(計算可能な一般均衡)モデルを用いてシミュレーションした。さらに、検討されている政策として、米中第4弾(シナリオ3)と自動車・自動車部品関税(シナリオ4)についても推計した。分析の結果、シナリオ1から4がすべて実施された場合、世界のGDPは0.2%減少し、米国は0.8%、中国は0.7%減少する。日本への影響は0.0%減少とわずかであった。米国の減少はシナリオ4によるものが大きい一方、中国の減少はシナリオ2と3によるものが大きい。

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