日本経済研究センター経済予測班では、経済予測・分析の中で見えたトピックスに焦点を絞ったリポート、「経済百葉箱」を創刊します。経済はしばしば気象にたとえられますが、「百葉箱」はご存知のように、気温や湿度を正確に測定するための箱であり、「観測」の原点となる存在です。本リポートは随時掲載します。
▼ ポイント ▼●いわゆる「日本化」現象を、「バブル崩壊に伴うバランスシート問題」と「少子高齢化・人口減少に伴う中長期的な需要減退」に分類した場合(「2つの日本化」)、米国は前者による資産効果の低下が消費の回復力を弱めており、後者が顕在化しているとの指摘は今のところ多くはない。●しかし、新興国の所得水準の高まりとともにヒスパニック系移民が純流出に転じるなど、これまでさほど懸念されて来なかった人口問題にも、変化の兆しがうかがわれている。●生産年齢人口の割合が高いヒスパニック系移民の流出が持続的な動きとなれば、高齢化の進行、財政支出の増加、資産価格の下落などを通じて潜在成長率をさらに押し下げることにもなりかねず、米国経済の先行きを占う上で留意が必要である。.