日本経済研究センター経済予測班では、経済予測・分析の中で見えたトピックスに焦点を絞ったリポート、「経済百葉箱」を創刊します。経済はしばしば気象にたとえられますが、「百葉箱」はご存知のように、気温や湿度を正確に測定するための箱であり、「観測」の原点となる存在です。本リポートは随時掲載します。
▼ ポイント ▼●5年に1回実施される消費者物価指数(CPI)の基準改定では、過去2回とも、テレビやパソコンなど教養娯楽品の物価下落により、新基準の前年同月比が旧基準から大きく下振れた。中でも前々回(2006年)は、市場に混乱をもたらす結果まで招いた(CPIショック)。しかし足元では、教養娯楽品の物価変動幅が縮小しており、2016年8月の次回基準改定では、新基準と旧基準で大幅な改定は生じない見込み。金融市場への影響は軽微とみられる。●新旧両基準で乖離が発生する理由の7割程度は、基準年の変更に伴う「リセット効果」(後述)であることに鑑みれば、家計の消費行動の変化を反映すべく品目の入れ替えやウエート変更は毎年実施する一方で、欧米諸国のように指数基準年の改定頻度を大幅に低くすることも検討されて良いのではないか。