日本経済研究センター経済予測班では、経済予測・分析の中で見えたトピックスに焦点を絞ったリポート、「経済百葉箱」を創刊します。経済はしばしば気象にたとえられますが、「百葉箱」はご存知のように、気温や湿度を正確に測定するための箱であり、「観測」の原点となる存在です。本リポートは随時掲載します。
▼ ポイント ▼●大阪府知事として政治家デビューした橋下氏が直面したのは、財政の末期的状況だった。橋下氏は「将来世代への負担の先送りを止める」「収入の範囲で予算を組む」という原則を掲げ、収支改善に一定の成果をあげた。●橋下氏の財政再建は歳出削減が中心だった。住民サービスを低下させる改革に有権者の理解が得られたのは、首長の報酬カットや議員定数の削減など「身内を切る」姿勢を鮮明にしたためだ。橋下氏の財政再建は、社会保障支出の重点を高齢者から現役世代に変えるための布石だった。抵抗は大きかったが、日本の財政再建や社会保障改革を考えるうえでの意義は大きい。