日本経済研究センター経済予測班では、経済予測・分析の中で見えたトピックスに焦点を絞ったリポート、「経済百葉箱」を創刊します。経済はしばしば気象にたとえられますが、「百葉箱」はご存知のように、気温や湿度を正確に測定するための箱であり、「観測」の原点となる存在です。本リポートは随時掲載します。
▼ポイント▼●日本経済は、ほぼ全ての業種で人手不足問題を抱えており、特に対人サービスを中心とする非製造業で深刻である。人手不足の影響から、企業が需要増加への対応や技術・ノウハウの伝承が出来ないといった、今後の経済成長を阻害する可能性も示唆されている。●残業時間の上限規制などで労働時間の増加が望みにくい下では、省力化投資がどれだけ進むのかが当面の成長のカギとなる。●業種別に労働と資本の代替弾力性を推計すると、対人サービスを主とする人手不足業種の代替弾力性は、機械による自動化が容易な製造業の代替弾力性の平均に比べて、相対的に低いことが明らかとなった。●人手不足業種で省力化投資が思うように進まなければ、当面は成長が制約される可能性も。以上の問題を克服するには、新技術の有効活用や働き手確保に向けた施策が重要となる。